日本サインデザイン協会(SDA)が発足して今年で60 年を迎えます。第1 回のSDA 賞募集が行われたのが発足1年後からでしたので、今回で第59 回のSDA 賞ということになります。今年の優れた作品を見ていくと、デザインとしてすばらしい作品であると同時にSDA の60 年の厚みを感じることができると思います。
今回も作品を応募してくださった方々、関係者、ご後援いただきました皆様に御礼申し上げます。
審査の過程で、近年重視されるのが作品の背景にある「ストーリー」です。見た目のインパクトも大事ですが、どのような内容を、誰に向けて伝えたいのかということや、デザインの拠り所が作品のコンセプトとして見えてくると心が動かされます。今年もそうした作品のストーリー・パワーが優秀作品から強く感じ取れるのではないでしょうか。
近年、デザインの領域が「もの」から「こと」へと変化してきたと言われていますが、SDA が発足した60 年前から、サインデザインはもともと「人に情報を伝えること」を目的としたものであって、今現代においては、ブランディングやアイデンティティーという言葉と共に、デザインの社会的役割が意識されるデザイン領域となってきています。私たちは多くのことをこの60 年を通してSDA 賞から学んできました。そして、これらの記憶や記録をまた次の世代に繋げ、将来の豊かな社会づくりに貢献していきたいと考えます。
令和7年9月吉日
公益社団法人日本サインデザイン協会
会長 竹内 誠